水を縫う
寺地はるな(著)
集英社
あらすじ
松岡清澄、高校一年生。一歳の頃に父と母が離婚し、祖母と、市役所勤めの母と、結婚を控えた姉の水青との四人暮らし。
学校で手芸好きをからかわれ、周囲から浮いている清澄は、かわいいものや華やかな場が苦手な姉のため、ウェディングドレスを手作りすると宣言するが――「みなも」
いつまでも父親になれない夫と離婚し、必死に生きてきたけれど、息子の清澄は扱いづらくなるばかり。そんな時、母が教えてくれた、子育てに大切な「失敗する権利」とは――「愛の泉」ほか全六章。
世の中の〈普通〉を踏み越えていく、清々しい家族小説。
受賞詳細ページ(河合隼雄財団)
第9回 河合隼雄物語賞について
- 選考委員
- 小川洋子、後藤正治
- 応募数
- 毎年3月からさかのぼって2年の期間内に発表・発行された作品を選考対象
- 賞金
- 記念品および副賞100万円
- 掲載誌
- 雑誌「新潮 8月号」に選評を掲載