ホテル・アルカディア
石川宗生(著)
集英社
あらすじ
ホテル〈アルカディア〉支配人のひとり娘・プルデンシアは、敷地のはずれにあるコテージに理由不明のまま閉じこもっていた。投宿していた7名の芸術家が同情を寄せ、元気づけ外に誘い出すべく、コテージ前で自作の物語を順番に語りだした。突然、本から脱け出した挿絵が「別にお邪魔はしないさ」と部屋に住みつづける「本の挿絵」、何千年も前から上へと伸び続けるタワーマンションの街を調査するも、1万階を過ぎたあたりで食糧が尽きてくる「チママンダの街」など7つのテーマに沿った21の不思議な物語。この朗読会は80年たった今も伝説として語り続けられ、廃墟と化したホテル〈アルカディア〉には聖地巡礼のようにして、芸術家たちのファンが何人も訪れる。80年前、あの朗読会の後、7名の芸術家たちはどうしたのか、そしてひとり娘のプルデンシアはどうなったのか。
受賞詳細ページ(Bunkamura)
9月3日に第30回Bunkamuraドゥマゴ文学賞の結果が発表され、石川宗生さんの「ホテル・アルカディア」が受賞しました。石川宗生さんは1984年生まれ。創元SF短編賞の受賞歴がある。
第30回 Bunkamuraドゥマゴ文学賞について
- 選考委員
- 野矢茂樹
- 賞金
- 賞状、スイス・ゼニス社製時計、100万円
- 掲載誌・発表
- 公式サイト