かか
宇佐見りん(著)
河出書房新社刊
第56回文藝賞受賞
あらすじ
19歳の浪人生うーちゃんは、大好きな母親=かかのことで切実に悩んでいる。かかは離婚を機に徐々に心を病み、酒を飲んでは暴れることを繰り返すようになった。鍵をかけたちいさなSNSの空間だけが、うーちゃんの心をなぐさめる。
脆い母、身勝手な父、女性に生まれたこと、血縁で繋がる家族という単位……自分を縛るすべてが恨めしく、縛られる自分が何より歯がゆいうーちゃん。彼女はある無謀な祈りを抱え、熊野へと旅立つ――。
受賞詳細ページ(新潮社)
第56回文藝賞受賞記念対談 村田沙耶香×宇佐見りん「進化する“母と娘”の物語」(BookBang)
候補作品
「かか」 宇佐見りん(著)
「土に贖う」 河﨑秋子(著)
「デッドライン」 千葉雅也(著)
「pray human」 崔実(著)
「首里の馬」 高山羽根子(著)
第33回三島由紀夫賞の選考会が9月17日に開かれ、宇佐見りんさんの「かか」に決まりました。「かか」は宇佐見さんのデビュー作で、最年少での受賞です。
宇佐見りんさんは1999年静岡生まれ。「かか」で第56回文藝賞も受賞しています。2作目「推し、燃ゆ」が発売中。
第33回 三島由紀夫賞について
- 選考委員
- 川上未映子、高橋源一郎、多和田葉子、中村文則、松家仁之
- 候補作品数
- 5作品
- 賞金
- 記念品、100万円
- 掲載誌・発表
- 雑誌「新潮」、新潮社ウェブサイト