第1回 日本おいしい小説大賞(2019)

七度笑えば、恋の味

七度洗えば、こいの味

七度笑えば、恋の味(改題)
古矢永塔子(著)
小学館

あらすじ
「幸福な食卓」なんて、私にはきっと一生訪れない――――。自分の容貌に強烈なコンプレックスを抱く28歳の日向桐子は、人目に触れぬよう外では常にマスクと眼鏡を身につけて暮らしている。勤務先である、「優しい料理」のサービスに力を入れる単身高齢者向けマンション『みぎわ荘』でも、職場の人間関係をうまく築くことができない。もう辞めよう、そう思っていた桐子の前に現れたのは、『みぎわ荘』最上階の住人で、72歳の不良老人・匙田譲治だった。小粋な江戸弁で話す匙田に連れてこられた「居酒屋やぶへび」で、大雑把ながら手際よくつくられた温かい料理と、悩み多き人生を懸命に生きる心優しい人々との対話を通じ、桐子の心は少しずつほぐされてゆき……。

受賞詳細ページ(小説丸)


最終候補作品

「氷と蜜」 佐久そるん(著)
「ハツコイ・ウェーブ!」 氷月あや(著)
「殻割る音」 深町汐(著)

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